今朝の産経新聞に浜崎洋介という文芸評論家による、「知識人」の悪しき典型と言うべき論説が載っていました。
「この国を滅ぼすのは空気」と題するこの論説で浜崎氏は統一協会問題について、「団体の反社会性についての判定が他団体と比較して正当かどうか」などの疑問を呈すれば、「社会的に罵声が浴びせられる」ために、「これにびくついているのか、実質的な議論はなされていない」と断定しています。
そして他にも、安倍元首相の国葬の是非や、新型コロナ禍についての議論でも「類似の構造は繰り返されてきた」としたうえで、「山本七平が喝破したようにこの国を滅ぼすのは空気なのだ」と論じています。
なに言ってんの!?
統一協会が他のどの宗教と比べても悪質なカルトだということは、今までメディアで報道されていたことを見ただけでも十分わかるでしょうが!
それを、空気に流されているだけで「実質的な議論がなされていない」というのなら、浜崎氏は「統一協会は他の宗教と比べて特に悪質ではない」という「実質的な」論証をしなければいけません!
ところが浜崎氏は統一協会についても、安倍元首相の国葬についても、新型コロナ禍についても、自分の意見は何も言っていません。
自分の立場も明らかにせず、ただ議論が行われていることに対して、「愚民どもが、空気に流された議論をしてるぜ」と高みに上ってせせら笑っているだけなのです。
実に卑怯な、高見猿言説です。
その浜崎氏は「表現者クライテリオン」昨年3月号の「皇室論」の座談会で、会沢正志斎がどうの、柳田國男がこうの、折口信夫がそうのと知識をひけらかして見せたうえで、男系維持も女系容認もどっちもどっちで、一長一短あるとか言って、結論としては「男系維持のために全力を尽くす」、そして十年、二十年可能性を探り、万が一無理だったら女系も、なんてことを言っています!
いくらお勉強して知識を仕入れても、今すぐ愛子天皇への道を開かなければ、十年、二十年後では取り返しがつかないということすらわからないのだから、話になりません。
いや、もしかしたら、わかっちゃいるけれど、親分の藤井聡と同じ意見を言っておいた方がお得だという、世渡り意見だったのかもしれませんが。
こんな愚にもつかない駄知識人しかいないのです。
やはり我々が、真の表現者になるしかないのです!!